ポジティブ思考のMさん(女性)ですが、辛い経験をした人たちに対して、どこか距離を感じる自分に気づき、感情が強く揺さぶられて泣くということもあまりないことから、何か自分の辛い経験を抑圧して感情をあまり感じないようにしているのかと思ったとのこと。

辛 かった経験として何か思い当たることがないか尋ねると、Mさんは18歳の頃、母に深刻な病気が見つかった時のショックを語られました。MRによって、その 日、Mさんの父親は外へ飲みに行ってしまい、兄はテレビのバラエティ番組を見て笑っていたことから、家族一丸となって悲しみを乗り越えたかったという悲し さと裏切られたという思いが非常に強くMさんを支配していたことが分かりました。怒り、無力感、悲しみが体感と共に次々と押し寄せてきました。タッピング でそれぞれの感情感覚を癒し、更に母に「長生きするから大丈夫」と言ってもらい、頭をなでてもらったりして、安心させてもらいました。

大きな感情に向き合い、涙を流しきったMさんはすっきりとした笑顔を見せてくれました。

そ の後、Mさんは、『自分と同じような形で父と兄にも悲しんでほしかったという自分のエゴに気付き、それぞれの悲しみがあったことも見えるようになったの で、二人を憎む気持ちなどはもうなくなりました。現在も母が闘病生活の困難を抱えている様子を間近で見ていますので色んな感情はわいてくるものの、死に対 しての感情が変わったことと、母を信用している気持ちが出てきましたので、かなり楽になっています。今は以前に比べ心配しなくなったという自分を感じてい ます。』 と語ってくれました。過去の辛さを感じていた自分にしっかり付き合ってあげることは自分へ愛を向けるということでもありますね。

セラピスト情報

氏名:森本 道子
※現在、マトリックス・リインプリンティング・ジャパンには登録しておりません